遷流寺の印籠型厨子

 この厨子は、平安時代末期の円珠が法然上人から直に賜ったものではないかとされています。

 厨子の扉を開くと、阿弥陀三尊(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩)が安置されています。

 また、裏側には、この厨子の由来と思われる文章が刻まれています。

裏面に刻まれている文字

 永歴元庚申年

 黒谷尊師奉政所

 送本尊御遣者

 法然房源空上人也

 

※ 永暦元年は1160年であり、遷流寺の掛け軸で、円珠が源空(法然)から説法を賜ったとされている頃のことです。